
「GLE」の位置付けは“EクラスファミリーのSUV”。フルモデルチェンジを受けた4世代目となる新型「GLE」では内外装デザインが一新されたほか、3列目シートが設定されて乗車定員が7名となり、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」が装備された。

エクステリアは、メルセデス・ベンツのデザイン思想「Sensual Purity(官能的純粋)」を具現化。細かなエッジやラインを減らして面を強調する等、本質的に重要なものだけを残すデザインとされた。また、長いホイールベースと短いオーバーハング、ボディ幅いっぱいまで張り出した大径ホイールにより、走破性の高さやSUVらしさを示している。

フロントは、クローム仕上げのアンダーガードと2本のパワードームを備えたボンネットがSUVらしさを表現している。マルチビームLEDヘッドライトは片側84個のL EDを備え、2本のLEDポジショニングライトが印象的な表情を形成した。

リアエンドはCピラーから新デザインの2分割リアコンビネーションランプにかけて、肩の筋肉を思わせる逞しいラインを表現した。リアコンビネーションランプはリフレクターが下部に移動したことでスリムなデザインとなり、ボディのワイドな印象を引き立たせている。

インテリアでは、ダッシュボードに「12.3 インチワイドディスプレイ」と「12.3 インチコックピットディスプレイ」を装備。ガラスカバーで1枚に融合することで、ドアパネルまでの流れるようなデザインとした。

インテリアトリムでは一方のフロントドアから反対側のフロントドアまで続く水平ラインがアクセント。センターコンソールにはSUV特有の装備として、大きなグラブハンドルを左右に設けている。


パッケージでは、ホイールベースが先代モデル比80ミリ延長されたことで、居住性と積載性が向上した。

2列目はこのセグメントのSUVとしては世界初となる6ウェイフルパワーシートを全モデルに標準装備。レッグルームは先代比69ミリ増の1,045ミリとされた。バックレストは分割可倒が可能だ。

3列目シートは2人掛け。こちらも可倒式で、フレキシブルなシートアレンジが可能とされている。3列目シート使用時のラゲッジルーム容量は160リットル。だが2、3列目シートを倒すことで容量は最大2,055リットルまで拡大できる。


パワートレインでは、「GLE 300 d 4MATIC 」には最高出力245PS(180kW)、最大トルク500Nm を発生させる2.0リッター直列4気筒ディーゼルエンジン「OM654」が搭載された。
「GLE 400 d 4MATIC スポーツ」には、最高出力330PS(243kW)、最大トルク700Nmと、メルセデス・ベンツ乗用車の中で最高水準の出力を誇る3リッター直列6気筒ディーゼルエンジン「OM656」を搭載。2ステージターボチャージャーを使用し、低回転域から高回転域まで全域でトルクフルな加速を可能としている。
「GLE 450 4MATIC スポーツ」のパワートレインは、コンパクトな3リッター直列6気筒ガソリンエンジン「M256」と「ISG」の組み合わせ。エンジンは単体で最高出力367PS(270kW)、最大トルク500Nmを発生する。さらに、エンジンとトランスミッションの間に配置された最高出力16kW、最大トルク250Nmを発生する「ISG」が低回転時に動力補助を行い、高い効率性と力強い加速を実現した。
これらのエンジンに組み合わされたのが、9G-TRONICオートマチックトランスミッション。1速から9速までの変速比幅が広く、エンジン回転数が低減され優れたエネルギー効率と快適性を乗員に提供する。
4輪駆動では、「GLE 300 d 4MATIC」には前後 50:50の固定トルク配分となる4MATIC を、「GLE 400 d 4MATIC スポーツ」「GLE 450 4MATIC スポーツ」には前後100-0%~0-100%の連続可変のトルク配分を行う新開発の4MATICを採用した。

マルチメディアシステムでは対話型インフォテインメントシステム「MBUX」が搭載された。人工知能による学習機能で特定のユーザーに適応する個別対応能力を備えている。
納車は「GLE 300 d 4MATIC」は11月以降、「GLE 400 d 4MATIC スポーツ」は8月以降に開始予定。「GLE 450 4MATIC スポーツ」は6月19日開始。
メーカー希望小売価格は「GLE 300 d 4MATIC」が940万円(消費税10%含む)で、「GLE 400 d 4MATICスポーツ」は1,089万円(消費税8%含む 10%への増税後価格は1,109万円)。「GLE 450 4MATIC スポーツ」が1,132万円(消費税8%含む 10%への増税後価格は1,153万円)。