電動SUT、Bollinger Motors「B1」

「B1」は電動のスポーツユーティリティトラック(Sport Utility Truck:SUT)。米国Bollinger Motorsが開発を進めています。

電動SUT Bollinger Motors「B1」
電動SUT、Bollinger Motors「B1」

Bollinger Motors開発チームメンバーの大好きな70年代トラックの内外装を、現代の信頼性の高い技術で再現。これを電気自動車として仕上げました。


電動SUT、Bollinger Motors「B1」
70年代トラックを、現代の技術で再現

ドライバーズシートに座ってハンドルを握れば、70年代のクラシックカーのような景色が目前に広がります。ステアリングホイール、メーター、レバーなどすべてがレトロなルックスに。筆者は、「1970年代のクラシックカーベスト10」といった書籍をよく読むのですが、そこに掲載されている写真のようなコックピットがそこにはあります。

電動SUT、Bollinger Motors「B1」
1970年代のコックピットが、新車に

外観は黒光りするボックスデザイン。空力などとは無関係そうな、四角い箱のような造形とされています。

電動SUT、Bollinger Motors「B1」
プラモデルにしたら作りやすそうな形状ですね

この外観はオフロード車としての性能を高めてもいて、最低地上高は38.1センチ。アプローチアングル52度、ブレークオーバーアングル30度、デパーチャーアングル43度を達成しているのだとか。

パワーユニットはフロント/リアに各1基、合計2基のモーターで構成。最高出力614hp、最大トルク906Nmを発揮するこのユニットの0-60mph(0-98km/h)加速は4.5秒で、最高速度は160キロ。数字を見ればわかる通り、最高速度よりもオフロードでの脱出性能などを重視しています。

電動SUT、Bollinger Motors「B1」
オフロード性能を重視したスペック

バッテリーの充電に必要な時間は、急速充電を利用すれば75分。フル充電で約322キロの走行が可能となっています。

ガソリエンジンではなく電動パワーユニットを採用したことで、ボンネット内部は空洞に。この部分は“フロントフランク=「フランク」”として利用でき、荷物が運べるようになっています。

電動SUT、Bollinger Motors「B1」
犬は運べません
(画像は2017年に公表されたプロトタイプです)

生産開始は2020年で、納車開始は2021となる予定。初年度は1,000台が生産され、この1,000台は米国の顧客にのみ納車されます。日本での販売についてBollinger Motorsに尋ねたところ、同社広報担当のValentine Oldhamさんより、2022年以降に海外への出荷を開始する予定があるとのことでした。

電動SUT、Bollinger Motors「B1」
実はフランクでは

電動SUT、Bollinger Motors「B1」
長尺物も運べます

2019年現在からみれば2022年は未来過ぎて想像もつきませんが、でもその未来に1970年を再現したSUTが販売開始されるというのは、ちょっとワクワクします。

究極の電動SUT「B1」
でも犬を運ぶのはNGです