自転車用のCVTを搭載した電動アシストユニット「Revonte ONE」

「Revonte ONE」は自転車用のCVTを搭載した電動アシストユニット。フィンランドのスタートアップRevonteが開発しています。そのRevonteがTunturi Bikeとコラボレートして「Revonte ONE」を搭載したE-bike「R1」コンセプトを製造。フィンランドで2月28日から3月1日まで開催されたGoExpoで公開しました。

自転車用のCVTを搭載した電動アシストユニット「Revonte ONE」
「Revonte ONE」を搭載した「R1」GoExpoで公開

自転車用の自動変速機はすでにいくつか販売されています。それらと「Revonte ONE」の違いは、「Revonte ONE」が電動アシストユニットと変速機の機能をあわせ持つオールインワンのドライブトレインである点。これによりギアやディレイラーの無い、すっきりとしたデザインを実現しました。また、複雑な変速システムがないために、メンテナンスも楽に。サイクリストはハンドルとブレーキに集中できます。


自転車用のCVTを搭載した電動アシストユニット「Revonte ONE」
電動アシストユニットと変速機の機能を持つオールインワンのドライブトレイン

自転車用のCVTを搭載した電動アシストユニット「Revonte ONE」
ギアやディレイラーの無い、すっきりとしたデザインを実現

オールインワンシステムでは、変速機が壊れにくいというメリットもあるそう。自動変速機はモーターによる大きなトルクの入力を想定していないので、電動アシストユニットと組み合わせて使用すると予期せぬ故障が発生することもあるそうです。その点、「Revonte ONE」の変速機は最初からE-Bkeでの使用が想定されたデザインのため、大きなトルクで故障することは少ないのだとか。

自転車用のCVTを搭載した電動アシストユニット「Revonte ONE」
最初からE-Bkeでの使用が想定されたデザイン

「Revonte ONE」を搭載した自転車では、漕ぎ出し時にはギアはローに入っています。でも走り出すとすぐにモーターによる鋭い加速が発生。「Revonte ONE」のCVTはこのとき、サイクリストが違和感を感じないように無段階でギア比を変更し、素早くトップスピードに到達可能とします。

自転車用のCVTを搭載した電動アシストユニット「Revonte ONE」
“モーターアシスト”と“無段階変速”という2つの要素を
Revonteによるソフトウェアが違和感なく両立させる

坂道では傾斜センサーとトルクセンサーが機能。坂の勾配とサイクリストのペダルパワーを検出し、最適なギア比とモーターによるアシストパワーを提供します。坂が下りになり、自転車のスピードが上がり始めたら、ギア比とアシストパワーも変更されます。

自転車用のCVTを搭載した電動アシストユニット「Revonte ONE」
坂道でも、常に最適なギア比とモーターアシストパワーを提供

このように、「Revonte ONE」を利用することでサイクリストは変速機の操作をしないで済むだけでなく、変速のタイミングなどを考える必要もなくなるので、ツーリング中であれば美しい景色に、通勤中であれば道路の交通状況により集中できるようになります。

自転車用のCVTを搭載した電動アシストユニット「Revonte ONE」
都市部走行で交通状況に集中できるのはうれしい

Revonteは今年に入り、Lavelle bikesとTunturi Bikeとパートナーシップを結んだことを発表。2020年中にこれらの自転車メーカーから「Revonte ONE」を搭載したE-bikeを発売すると発表しました。

自転車用のCVTを搭載した電動アシストユニット「Revonte ONE」
「Revonte ONE」を搭載したE-Bikeが年内に発売!

今回GoExpoで公開された「R1」コンセプトバイクは、このパートナーシップがうまく機能していることを示すもの。欧州では年々規模が大きくなるE-bike市場に、まったく新しいドライブトレインを持つ製品が投入されることへの期待感を高めるものとなりました。

自転車用のCVTを搭載した電動アシストユニット「Revonte ONE」