ケーニグセグが「ジェメーラ」を発表しました。システム最高出力1,700馬力を発生する“メガカー”でありながら家族4人と荷物を載せて移動できる“GTカー”の機能性も持つ“メガGTカー”の誕生です。


従来のスーパーカーの概念に収まりきれない高性能で高価なスーパーカーは、1999年頃から“ハイパーカー”と呼ばれるようになりました。そしてケーニグセグは、同社が2019年に発表した「ジェスコ」で“ハイパーカー”を上回る「メガカー」という新しいカテゴリーの確立を目指しています。


今回発表された「ジェメーラ」は、そのメガカー内での新たな派生ジャンル“メガGTカー”に属するモデル。メガカーならではのパフォーマンスに加え、長距離ドライブを快適にこなせるGTカーの機能性を持ち合わせています。


パワーユニットは2L ツインターボエンジンとモーターによるハイブリッド。「扱いやすい、小さな巨人（Tiny Friendly Giant:TFG）」と名付けられたこのシステムのエンジンは、 第二世代バイオエタノールやカーボンニュートラルメタノールを使用することで、最高出力600hp、最大トルク600Nmを発生します。燃料としてはE85エタノールやガソリンも利用可能だとか。

モーターはリアのホイール内に各1台と、エンジンのクランクシャフトに1台の計3台。このモーターは合計で1,100hpを発生するため、システム最高出力は1,700hpに到達。ワット換算では1.27“メガ”ワットと、“メガカー”と呼ぶに値する高出力を発生します。0-100km/h加速は1.9秒以内、最高速度は300km/hと、家族4人が移動するには十分過ぎるスピードが与えられました。


駆動方式は基本は後輪駆動。ハンドルを握るお父さんは、その俊敏さを思う存分堪能できるでしょう。路面状況や天候に合わせ、4輪操舵や4輪トルクベクタリングも活用した、より安全でかつダイナミックな走りを楽しめます。


キャビン内は3,000mmのロングホイールベースの恩恵を受けた広いもの。シート配列はスポーツカーにありがちな2＋2ではなく、リアにも大人2人が乗れるデザインとされました。ハイパワーと高い俊敏性に対応するために、リアにもホールド性の高いシートが与えられています。


ドアは前後席をカバーするワイド設計。Bピラーがなく開口もワイドなため、後席の乗員もスムーズに乗り降りが可能となっています。


長距離旅行に対応するように、カップホルダーは乗員1人あたり2つ（合計8つ）用意されました。このうち4つはコールドドリング用、4つがホットドリンク用とされています。


スピード重視のメガカーであるにも関わらず、快適装備も充実。後席にもインフォテインメントディスプレイが装備されており、Apple CarPlayに対応した11スピーカーのサウンドシステム、車内Wi-Fi、温熱シート、電動フロントシート、読書灯なども用意されています。


「ジェメーラ」は300台限定での生産予定とされています。