1,114馬力! HISPANO SUIZAのハイパーラクス「CARMEN」に派生モデル「CARMEN Boulogne」

HISPANO SUIZAが「CARMEN Boulogne」を公開した。同社が昨年ジュネーブモーターショーで公開した「CARMEN」の派生モデルだ。

1,114馬力! HISPANO SUIZAのハイパーラクス「CARMEN」に派生モデル「CARMEN Boulogne」
HISPANO SUIZAが「CARMEN Boulogne」を公開

「CARMEN」は、「ハイパーカー」であり「ラグジュアリーカー」でもある「ハイパーラクス」という新セグメントの確立を目指すクルマ。最大出力1,019PSを発揮するモーターによる0-100km/h加速3秒以下によって「ハイパーカー」の要件を満たしていた。


HISPANO SUIZAのハイパーラクス「CARMEN」
参考画像:昨年公開された「CARMEN」
HISPANO SUIZAによる“ハイパーラクス”

外観は1938年のHispano Suiza「H6C Dubonnet Xenia」にインスパイアされたエレガントなデザイン。内装にはダッシュボードに本物の木材、シートの素材にアルカンターラを採用するなどして「ラグジュアリーカー」を実現している。


「CARMEN Boulogne」はこの「CARMEN」をベースに、よりレーシーに仕上げられたモデル。「CARMEN」よりもさらにハイパワーな最高出力1,114PS、最大トルク1,600Nmを発生するモーター(リア2基)を搭載している。ボディー素材にはカーボンファイバーを採用し、「CARMEN」比で60kgの軽量化に成功。0-100km/h加速では2.6秒を実現した。最高速度は290km/hに達している。

1,114馬力! HISPANO SUIZAのハイパーラクス「CARMEN」に派生モデル「CARMEN Boulogne」
ボディーワークにはカーボンファイバーを採用

外観は「CARMEN」を流用。フロントフェイスでは、ネコの目のようなヘッドライトが独自の表情を形成している。大きく張り出したフェンダーは、ネコ科の動物を手を思わせる造形とされた。

 HISPANO SUIZAのハイパーラクス「CARMEN」に派生モデル「CARMEN Boulogne」
「CARMEN Boulogne」のフロントフェイス
 ネコ科の動物を思わせる表情

変更が見られるのはサイドボディ。「CARMEN」では、「H6C Dubonnet Xenia」の忠実な再現にフォーカスし、リアホイールがすっぽりと覆われていた。このデザインは空力特性を高めるのにも貢献していた。

「CARMEN」サイドボディ
参考画像:「CARMEN」サイドボディ
リアホイールが覆われている

「CARMEN Boulogne」ではこのデザイン手法は採用されていない。だが、Cd値は0.325と、高い空力特性を維持した。

HISPANO SUIZAのハイパーラクス「CARMEN」に派生モデル「CARMEN Boulogne」

インテリアは「CARMEN」とほぼ同じ形状。だが素材がかなり変更されている。「CARMEN」ではクラシックカーの趣きを表現するため、ダッシュボードには本物の木材が採用されていた。また、随所にクロームが配されて全体の印象を引き締める役割を果たしていた。

HISPANO SUIZAのハイパーラクス「CARMEN」
参考画像:「CARMEN」のインテリア
木材やクロームでクラシックカーの趣きを

「CARMEN Boulogne」ではインテリアはよりレーシーなものに。木材の代わりにカーボンファイバーが採用されている。クロームが配されていた箇所はコッパーカラーの素材に置き換えられ、外装のコッパートリムとの統一感を高めた。

 HISPANO SUIZAのハイパーラクス「CARMEN」に派生モデル「CARMEN Boulogne」
「CARMEN Boulogne」のインテリア
カーボンファイバーなどでよりレーシーな雰囲気に

「CARMEN Boulogne」の価格は165万ユーロ(約1億9,600万円)からと、「CARMEN」よりも15万ユーロ(約1,780万円)アップした。生産は5台限定で、納車は2022年に開始される予定。

HISPANO SUIZAのハイパーラクス「CARMEN」に派生モデル「CARMEN Boulogne」