ディスクブレーキに装着して自転車を電動化!Bimotalの「ELEVATE」
Photo: Bimotal Inc.

「ELEVATE」はディスクブレーキに装着して自転車を電動化するコンバージョンキット。米国サンフランシスコに本拠をおくスタートアップ企業Bimotalが開発し、先日発表しました。

ディスクブレーキに装着して自転車を電動化!Bimotalの「ELEVATE」
「ELEVATE」を装着して電動化された自転車の例
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後付けコンバージョンキットには様々な種類のものがあり、お気に入りの愛車を電動化できるものとして人気がありますが、どれも固有の欠点を持っています。例えばリムタイヤに動力を伝えるタイプは、「滑りによる動力の伝達ロスが大きい」「タイヤのすり減りが早い」「作動時のノイズがうるさい」といった問題を抱えています。


「ELEVATE」はこれらに比べて効率が高いと考えられるコンバージョンキット。ディスクブレーキに取り付ける歯車が高効率のポイントで、これがモーターからのパワーを確実にホイールへと伝えます。まだ販売されていない製品なので実際のところはわかりませんが、伝達ロスはかなり少ないとされています。

ディスクブレーキに装着して自転車を電動化!Bimotalの「ELEVATE」
ブラックの部分が歯車
モーターからのパワーを確実に伝達します
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製品は前述の歯車に加えてモーターを取り付ける専用のマウント、そしてドリンクボトルケージに設置するバッテリーで構成されています。マウント&歯車さえ常設しておけば、バッテリーやモーターは取り外し/取り付けが簡単にできます。装着に必要な時間はわずか20秒ほどなのだとか。

ディスクブレーキに装着して自転車を電動化!Bimotalの「ELEVATE」
バッテリーはドリンクボトルに偽装するパターンですね
Photo: Bimotal Inc.

重さはモーターが1kg、バッテリーは1.5kgで、マウント&歯車が0.2kg。システム全体でも2.7kgで、これはコンバージョンキットとしては軽量な部類に入ります。モーター1つではパワーが足りないという人は、デュアルモーター&デュアルバッテリーという構成を取ることも可能で、この場合でも重さは5.4kgにとどまります。

ディスクブレーキに装着して自転車を電動化!Bimotalの「ELEVATE」
「ELEVATE」の重さはわずか2.7kg
重量増で悩まされることはありません
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利用シーンとしては、平地では「ELEVATE」を取り外してペダルパワーのみで走行し、山道に入ったら装着してヒルクライムとその後のダウンヒルを楽しむ、といったものがあげられています。

ディスクブレーキに装着して自転車を電動化!Bimotalの「ELEVATE」
上り坂に差し掛かったら「ELEVATE」を装着して
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ディスクブレーキに装着して自転車を電動化!Bimotalの「ELEVATE」
モーターパワーでヒルクライム!
この坂は何%なんだろう?
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バッテリーはフル充電すれば24~48kmのアシストが可能に。最高速度は45km/hに設定されています。

ディスクブレーキに装着して自転車を電動化!Bimotalの「ELEVATE」
モーターのピークトルクは100Nm
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販売開始は2021年初め、価格は1,950ドルとなる予定だそうです。

ディスクブレーキに装着して自転車を電動化!Bimotalの「ELEVATE」
愛車がそのまま電動化されると思えば安い?
Photo: Bimotal Inc.

「ELEVATE」の日本での販売についてBimotalに尋ねたところ、計画はあると同社のPaul Skilbeckさんより回答がありました。ただし、ディスクに歯車を取り付けるプロセスがそれほど簡単ではなく、日本でこれに対応可能な人材を育成するのに時間がかかりそうなのだとか。日本でのローンチはその後になるようです。なお、日本の道路交通法に合わせた仕様変更についてはまったく問題ないとのこと。それだけではなく、将来的には通勤用の250W出力のものや、MTB専用のハイパワーなものまで製品ラインを追加する予定もあるそうです。