子どもの頃、空飛ぶクルマは夢でした。でも夢を現実にするには多くの法規制に準拠したクルマを製造し、様々な機関による認定を取得する必要があるようです。

空飛ぶクルマPal-V「Liberty」が欧州で公道走行可能に

オランダ企業Pal-Vによる空飛ぶクルマ「Liberty」が、欧州で公道走行可能となりました。同車両は欧州航空安全庁による航空機としての認証に向けても努力を継続しており、こちらは2022年には取得の見込みとなっています。


空飛ぶクルマPal-V「Liberty」が欧州で公道走行可能に

「Liberty」は都市間移動向けにデザインされたモビリティ。航空機として目的となる都市の外まで飛行し、そこから最終目的地まではクルマとして走行します。これにより現在地から最終目的地まで、乗り換えなどで時間をロスすることなく最短距離&最短時間で移動できるようになります。

空飛ぶクルマPal-V「Liberty」が欧州で公道走行可能に

具体的には、ドイツのシュトゥットガルトからスイスのジュネーヴまで、3時間以内で移動可能となるそう。この距離は一般的なクルマで走行すると、5時間30分程度かかるそうです。

Pal-Vは「Liberty」のようなモビリティを選択した理由として、新しいインフラの整備がほとんど不要なことをあげています。ほぼクルマサイズなので既存のガレージに入れておけ、燃料補給では既存のガソリンスタンドを利用できます。離着陸に必要な距離も短いので、新しく滑走路などを作る必要もありません。また都市部ではクルマとして走行し、航空機として飛行するのは郊外のみなので、都市部飛行における新たな法律を作る必要もないのだとか。

空飛ぶクルマPal-V「Liberty」が欧州で公道走行可能に

Pal-Vの最高技術責任者であるMike Stekelenburg氏は報道向け資料で、「Liberty」のような“折り畳み式の航空機”が、プロペラなどを折り畳んだ状態で公道の走行許可を得ることは大きな挑戦だったが、その機構が認められてチームはとても興奮していると述べています。

なお、オランダではすでに30人ほどが、この空飛ぶクルマを注文済みであるとのことです。