インド在住のデザイナー Anurag Sarda さんは、自転車のスタンドと鍵を1つにした「Leglock(レッグロック)」のコンセプトデザインを発表した。このコンセプトデザインは、2013年のレッド・ドット・デザイン賞「best of the best」を受賞している。


Leglock のコンセプトは、自転車をロックするのが面倒だと感じている人に対してスタンドを立てるだけでロック可能な機構を提供し、自転車盗難の確率を下げること。完璧な盗難防止は無理だとしても、カギのかけ忘れを防ぐことで、盗まれる可能性を少しでも低くすることだという。


通常の自転車スタンドは、車輪と並行に回転させて使用する。だが Leglock は跳ね上げ式となっており、走行中は Leglock は直立状態となる。停車時、Leglock をスタンドとして利用するために下に下げることで、後輪のスポークが固定され、自転車がロックされる仕組みだ。ロックを解除するには、ダイヤルロック部分を回して、4桁の暗証番号を入力する。

走行時の状態  Leglock は上に跳ね上げられている
走行時の状態
Leglock は上に跳ね上げられている
スタンドを下に押し下げることで、後輪がロックされる
スタンドを下に押し下げることで、後輪がロックされる
 
さてこの Leglock、米国での評価はいま一つのようだ。SNS などには次の書き込みが見られる。

・この鍵はレンチ一本で取り外せる。自転車泥棒にとっては、うれしい装備だ。
・自転車盗難が少ない国の発明品だね。NY では、ダブルロック、トリプルロックが当然だから。

その他、鍵をかけるのは簡単だが、ロックを外すときには座り込んでダイヤルロック部分に顔を近づけなければならず、かえって面倒だという書き込みもある。

これらの書き込みはどれももっともなものだ。だが Leglock のコンセプトはあくまで、鍵のかけ忘れによる盗難を少しでも減らすこと。その意味では、それなりに機能するのではないかとも思える。