
「1896 ROPER STEAM ENGINE」は、1890年代バイクのレプリカ。ハンドルやサドルは当時の形状に近いものを特注し、取り付けた。

円筒状のものは“マフラー”ではなく、“煙突”!
ブレーキとしては、当時利用されていた「スプーンブレーキ」と呼ばれるシステムを採用している。このブレーキは、タイヤの表面をスプーン状の金具で押さえつけて自転車を停止させるもの。現代のブレーキほど効きは良くない上に、力まかせにブレーキを握ると、タイヤがロックすることもあるという。

燃料として利用されるのは薪。薪をくべ、その熱で蒸気機関内部の水を沸騰させ、蒸気を発生させて推進力として利用する。



スチームバイクの推進力となる
蒸気自転車の乗り心地について、Brodie 氏は次のように述べている。
「ハンドルは重く、シートの座り心地は良くない。ハンドルはカーブのたびに膝にあたるので、足を開いた“がに股”状態で乗車する必要がある。加速性能は控えめ。ブレーキは、特に水たまりを超えたあとは、ほとんど使い物にならない」

だが、デメリットを上回る、楽しさもあるようだ。
「蒸気自転車はとにかく楽しい。その音はまるで小さな蒸気機関車のようだ。Gagan 氏は多くの種類の面白いバイクを所有しているが、この蒸気自転車に対する人々の注目度は圧倒的だと述べている」

蒸気自転車は、時速30キロ程度での走行が可能だそうだ。

走れ!おじさん!!
Pete Gagan 氏は、この蒸気自転車の動画を公開している。その音は、「シュッ、シュッ」という蒸気機関車のようなもので、確かに楽しげだ。
1896 Steam Motorcycle
「1896 ROPER STEAM ENGINE」のモデルとなった、“世界初のバイク”である Roper 氏のスチームバイクは、2012年1月にオークションに出品され、42万5,000ドル(約4,343万円)で落札されたという。

今も走行可能だそうです