フィンランドのタイヤメーカー Nokian Tyres は、ウインタータイヤブランド「Nokian Hakkapeliitta」の新しいコンセプトモデルを発表した。これは通年使用可能な、新しいタイプの「スパイクタイヤ」だ。


スパイクタイヤは、タイヤのトレッド面に固いメタルのピン「スタッド」を装備したタイヤ。スタッドが雪や氷に対して強力なグリップ力を発揮するため、凍結路をより安全に走行できる。だが、雪道以外で走行した場合、道路にダメージを与えるという問題があり、日本では一部例外を除き利用が禁止されている。


今回 Nokian Tyres が発表したコンセプトモデルは、この問題を解決する製品。通常はスタッドレスタイヤとして走行し、凍結路を走行する場合に限って、スタッドを出して走行可能となる。スタッドは、車内からボタン1つで出し入れが可能だ。

スタッドが収納された状態のタイヤ
スタッドが収納された状態のタイヤ

利用者が車内のボタンを押すと
利用者が車内のボタンを押すと

スタッドが飛び出し、凍結路を走行可能になる
スタッドが飛び出し、凍結路を走行可能になる

昨年までであれば、日本ではこのようなタイヤは不要だと考える人が多数派だったかもしれない。だが今年の豪雪を経験し、首都圏でも多くの自動車が道路上で立ち往生する光景を目の当たりにした今となっては、このコンセプトモデルが実用化されることを望む人も増えたのではないだろうか。

スタッドがあれば、凍結路でもがっちり止まれる
スタッドがあれば、凍結路でもがっちり止まれる

スタッドの動作については、同社が公開した動画(下記)を参照されたい。


ボタン1つでスタッドを出し入れできる冬用スパイクタイヤ