子どもの頃、何かのまわりをぐるぐる回る遊び、しませんでした?いまとなっては何が楽しかったのかさっぱり思い出せませんが、当時はただ回っているだけで楽しかったような記憶があります。

アーチストの Robert Wechsler さんは、そんな「回転したい!」という人間の本能的な欲求(?)に応える自転車「Circular Bike(ぐるぐる自転車)」を製作しました。これは、いくら漕いでもどこにも行けない、でも友だちは増やせるかもしれない自転車です。


「回転したい!」という人間の本能に訴える自転車「Circular Bike」  ((C) Robert Wechsler)
「回転したい!」という人間の本能に訴える自転車「Circular Bike」
((C) Robert Wechsler)

「Circular Bike」は破棄された自転車を集めてパイプでつなぎ、黄色のペンキで塗装した作品。最大9人が乗車して、その場をぐるぐる回転して楽しめます。9人がかりで漕げばかなりのスピードがでそう。でも、どれだけスピードをあげたとしても、その場所から移動することはまったくできないという、とっても魅力的な作品です。

最大9人が回転して楽しめます  ((C) Robert Wechsler)
最大9人が回転して楽しめます
((C) Robert Wechsler)

「Circular Bike」は、分解して様々な場所に持ち込むことができます。Wechsler さんによれば、「Circular Bike(回転自転車)」を設置した場所には、これに乗りたいというライダーと、その様子を見てみたいという観客が自然に集まってくるのだそう。意外なハプニングが起きることもあるそうです。そして、一緒に「Circular Bike(回転自転車)」を漕いで回った人たちは、いつの間にか友だちになっていることも多いのだとか。人って、一緒に回ると、友だちになれる?

「婚活」にも使えるかもしれません(筆者私見)  ((C) Robert Wechsler)
「婚活」にも使えるかもしれません(筆者私見)
((C) Robert Wechsler)

「Circular Bike」は、いくら漕いでもどこにもたどり着けないけど、友だちと一緒に楽しい時間を過ごせる自転車。この自転車は、幸せはどこか他の場所にあるのじゃなくて、ここにあると教えてくれているのかもしれませんね。

「Circular Bike」は、一人で漕いでもそれなりに回転するし、それなりに楽しめるそうです。でも一人で漕ぐ人には、幸せはやってこない気がします。

普通の自転車を漕げば良いのに…  ((C) Robert Wechsler)
普通の自転車を漕げば良いのに…
((C) Robert Wechsler)