欧米の都市部では自転車がブーム。通勤を自動車から自転車に切り替えるだけでなく、自転車を使って“家事”をできないかと考える人が増えています。

スロバキアの自転車メーカー Pinbikes が発表した「BIke Washing mAachine(BIWA)」は、そんな考えから生まれた自転車の1つ。これは、洗濯機付きの自転車です。



「BIWA」は、リアホイールが洗濯槽になったシティバイク。洗濯するには、洗濯槽内に汚れものと洗剤、それに水を入れて街中を2~3キロ走行します。その後、例えば公園などで排水し、すすぎ用の水を入れてさらに2~3キロ走行すれば洗濯は終了。あとは、自宅に戻って干すだけです。洗濯工程のすべてが“人力”で完結しており、電気を使わないのが特徴です。


「これって、洗濯ものを手洗いしていた時代に逆戻りしているだけじゃないの?」

そう思う人もいるかもしれません。でも、Pinbikes はそうではないと主張しています。洗濯物を手洗いするのは苦行ですが、「BIWA」での洗濯は、自転車に乗って街乗りをしている間に終わってしまう、楽しくかつエコな家事。洗濯しながら買い物を済ますこともできるし、なにより洗濯のストレスを減らせるという大きなメリットのある製品であると、Pinbikes は説明しています。

「明日は、洗濯する日だから」

これ、欧米ではデートを断るときの言い訳の1つ。欧米の、特に都市部では、アパートの自室内に洗濯機がないことが多く、洗濯するにはアパートの地下洗濯場まで階段を上り下りしながら何度も往復しなければなりません。本当に1日がかりの、大変な作業。この言い訳を言われると、誘った方は諦めざるを得ないのです。

そんな風に誘いを断られていた人々にとって、「BIWA」は、デートを断る理由を一つ減らしてくれる自転車になるかもしれません。「一緒に街中を走りながら洗濯しようよ」という誘い方ができるようになるからです。もっとも、それはそれで、困る人もでてきそうですけど。