螺旋を描きながら人々を上へ上へと運ぶエスカレーター。不思議な光景に注目が集まっている。中国・上海新世界大丸百貨店に足を運んだ人の撮影した写真が話題のもとだ。

スパイラルエスカレーター(Twitter ユーザーの厚意により許諾を得て転載)
スパイラルエスカレーター(Twitter ユーザーの厚意により許諾を得て転載)

「スパイラルエスカレーター」と呼ばれるこの装置は、三菱電機が1985年に開発し、以来30年間にわたって独自製品として取り扱ってきた。国内に36台、海外に67台と、100台あまりの導入実績がある。日本ではインテックス大阪や横浜ランドマークプラザなどにあり、乗ったことがある人もいるかもしれない。ただ上海大丸のように大量に設置してあると、まるで別ものに見える。


1台だけだとこんな感じ、何だか別ものみたい(画像提供:三菱電機)
1台だけだとこんな感じ、何だか別ものみたい(画像提供:三菱電機)

ところでスパイラルエスカレーターはどうやってねじれたような動きを可能にしているのだろうか。実は各ステップ(人が乗る足場)は上へのぼるにつれ、中心点に対して円を描くように動くが、その中心点を少しずつずらしていくことで、複雑な軌道をたどれるようになるのだとか。

スパイラルエスカレーターの構造(画像提供:三菱電機)
スパイラルエスカレーターの構造(画像提供:三菱電機)

上海大丸では上り6台、下り6台の合計12台を6層構造に設置したそう。これほどの規模でスパイラルエスカレーターを導入するのは世界初。

上海の目抜き通り「南京路(ナンキンロード)」に花を添える華麗さだ  (画像提供:大丸松坂屋百貨店)
上海の目抜き通り「南京路(ナンキンロード)」に花を添える華麗さだ
(画像提供:大丸松坂屋百貨店)

同店舗は2月に一部がオープンし、順次営業が始まっている。5月をめどに全館開業の予定だ。当初もテレビや新聞などで話題になったが、最近は上海に駐在する日本の Twitter ユーザーが足を運び、写真を撮影するなどして、あらためて関心が集まっている。

まことにもって美しい。