引越し比較・予約サイト「引越し侍」は、サイト利用者のデータを元に、都道府県別の自転車の保有率を調査。そのランキングを公開した。意外にも、保有率最下位が長崎県ではなかったことを明らかにしている。

■自転車保有率上位の県は?



1位…京都府(44.5%)
2位…大阪府(43.6%)
3位…埼玉県(43.5%)
4位…香川県(42.9%)
5位…高知県(40.9%)
6位…愛媛県(39.6%)
7位…徳島県(39.5%)
8位…東京都(39.4%)
9位…千葉県(38.9%)
10位…岡山県(38.7%)

◆保有率1位は“学生の街”京都

同調査によれば、自転車保有率1位は44.5%の「京都府」だった。全体の平均である36.5%と比較すると、10%近く上回っていることが分かる。京都は大学が多く、比較的平坦な土地も多いため、移動手段としてお金のかからない自転車を選ぶ人が多いのかもしれないと「引越し侍」は分析している。

続く2位は「大阪府」。家族世帯の保有率では、大阪がトップとなっている。ちなみに大阪では、雨天時でも走行できるようハンドル部分に傘を固定する「さすべえ」という器具が浸透しており、販売数量は大阪がダントツで多いという。

「さすべえ」は雨天時だけでなく、晴天時の日傘立てとしても使われており、「さすべえ」、腕を覆う「アームカバー」、顔全体が隠れる大きな「サンバイザー」を合わせた「日焼け対策 三種の神器」が、広く普及しているそうだ。

■自転車保有率下位の県は?


1位…沖縄県(13.7%)
2位…長崎県(15.2%)
3位…秋田県(23.7%)
4位…山梨県(26.5%)
5位…石川県(26.8%)
6位…福井県(27.3%)
7位…鹿児島県(27.5%)
8位…大分県(27.6%)
9位…山口県(28.0%)
10位…岐阜県(28.6%)

自転車保有率が最も低かったのは、13.7%の「沖縄県」だった。一般的には、保有率が最も低いのは長崎県と言われているので、これは意外な結果だ。「引越し侍」の調査によれば、その原因の1つ目は「気候」。日差しが強く湿度も高いため、自転車に乗るには過酷な環境だという。また、台風も多いため、雨風にさらされ、すぐに自転車が錆びてしまうという情報もあったそうだ。

2つ目は「交通網」。沖縄は公共交通機関が発達していないことから、車社会となっている。たとえば、鉄道の駅から自宅まで自転車を使用する、という人はあまり多くない。このため、沖縄県の人たちは自転車の必要性を感じておらず、保有率も極端に低くなっているのではないかと、「引越し侍」は推測している。

自転車保有率が2番目に低かったのは「長崎県」。15.2%と低い数値となっている。長崎は坂が多く、迷路のような細い路地が続いており、石畳の道も他の都道府県と比べて多いため、自転車に適した環境ではないという。実際、長崎を旅行した人の多くが、バイクは見かけたが、自転車はほとんど見かけなかったと感じているそうだ。

47都道府県全体のランキングについては、引越し侍のサイトを参照されたい。

調査は引越し侍サイトを利用し、実際に引越しをした人を対象に実施された。サンプル数は約16万。調査期間は2014年。なお、この調査は、自転車を引越しの荷物として運んだ人の割合をランキングにしたもののため、実際の保有率はもっと高い可能性があるという。