
「K-RACER」は、直径4mのメイン・ローターのほか、左右両舷にテール・ローターの代わりとなる主翼とプロペラを持つ、コンパウンド(複合型)・ヘリコプター。左右のプロペラがメイン・ローターの回転に伴うトルクを打ち消すとともに、前進推力を発生する。

また、前進飛行では主翼が揚力を分担することでメイン・ローターの負担を減らし、従来のヘリコプターでは達成できない高速飛行が行えるコンセプトとなっている。
「K-RACER」は航空宇宙システムカンパニーが開発。動力源ではモーターサイクル&エンジンカンパニーと技術開発本部の技術シナジーにより、「Ninja H2R」のスーパーチャージドエンジンを搭載した。
川崎重工では今回の試験で得られた成果を、有人・無人のヘリコプターをはじめとした垂直離着陸機(Vertical Take-Off and Landing:VTOL)や各種サービスと連携した航空機運航システムの開発等に活用することを目指すとしている。
なお、「K-RACER」という名称は、Kawasaki Researching Autonomic Compound to Exceed Rotorcraftに由来している。