チェコの自動車メーカーシュコダ・オートによるLaurin & KlementのタイプBSCが、製造から110周年を迎えた。シュコダではこれを記念し、同車を110年前の状態にレストア。チェコ ムラダー・ボレスラフにある「シュコダミュージアム」で展示を開始した。
シュコダ・オートによるLaurin & KlementのタイプBSC
110年前の状態に完全レストア
今回展示されたLaurin & Klement BSCは、1908年7月に製造された12台のうち、唯一現存している1台。Laurin & Klementの標準モデルのエンジン出力が10馬力だったのに対し、スポーツモデルであるBSCでは12馬力にアップされていた。オープン2シーターで高出力という、スポーツカーとしての条件をすべて併せ持ったモデルといえるだろう。
2馬力アップと表現すると大したことなさそうだが
出力20%アップと捉えれば、大幅な性能向上と言える
レストアは2016年から2年かけて実施された。レストア作業では、シャシー、エンジン、トランスミッションなどがオーバーホールされたという。1,399ccの2気筒エンジンは、現在もハンドクランクを数回回すだけで確実に始動するそうだ。
オーバーホールされた1,399ccの2気筒エンジン
ボディは当時と同じ素材で再現された。また一部には、電子機器部品が新たに装着されている。
このようにして再現されたLaurin & Klement BSCは、現在はシュコーダミュージアムの目玉として展示されている。
ちなみに1908年当時の販売価格は5,500クローネからだったそう。現在の価格に換算すると日本円で855万円程度ではないかと推測される。
当時は医師や実業家、経営者などが購入する乗り物だったそうです