フォルクスワーゲンのビートルやバス。これらは、「ラブ&ピース」を掲げるヒッピーたちに高い人気がありました。このためビートルが新型として復活したときには、

「結婚のときには、ペイズリー柄のウェディングドレスで式を挙げちゃいました!」


という世代と、その世代に影響を受けた子どもたちから高い人気を獲得しました。

とはいえ、ヒッピー世代はそろそろ定年。そしてその子どもたちは責任ある仕事を任されたり、週末には子どもたちを連れて週末に遊びに出掛けたり、といった年齢に達しています。この年齢の人たちのニーズに応えるには、ビートルではちょっと荷が重いかもしれません。

そんな人たちにぴったりなのが、「Passat(パサート)」。広い後部座席と荷室を持ち、家族4人とその荷物を載せて移動できるクルマです。

家族4人とその荷物を載せられる「Passat(パサート)」
家族4人とその荷物を載せられる「Passat(パサート)」

「フォルクスワーゲンっていえば、『ポロ』や『ゴルフ』、それに『ビートル』でしょ?『パサート』って、どこが良いの?」

そう思っている方は多いでしょう。ここではそういう方向けに、「パサート」を買うべき理由を3つ紹介します。

1. ドイツ車なのにくどくない“あっさり顔”
BMWやAudi、それにベンツ。ドイツ車はどれも独特の顔を持っています。その顔は「このブランドのクルマが大好き!」というファンを引き付けると同時に、そうでない人を遠ざけてもいます。

その点、「パサート」の顔はあっさり顔。合理的で無駄なことがきらいな、理系男子なルックスです。

あっさり顔の「パサート」  ヘッドライトは、細いフレームのメガネのようです
あっさり顔の「パサート」
ヘッドライトは、細いフレームのメガネのようです

エクステリアが強い主張をせず、端正かつ上品な佇まい。これが「パサート」最大の特徴です。

2. 広い後部座席と荷室
「パサート」の荷室はセダンでは586リットルと、クラス最大の容量を確保しています。これは、ゴルフバッグを4個積めるサイズなのだとか。後部座席のレッグスペースも広いので、4人でゴルフに出掛けても、狭苦しい思いをすることはないそうです。

ゴルフバッグを4個積める荷室  奥が深いのが特徴です
ゴルフバッグを4個積める荷室
奥が深いのが特徴です

あれだけ荷室を広く取ったにもかかわらず  後席のレッグスペースは十分
あれだけ荷室を広く取ったにもかかわらず
後席のレッグスペースは十分

こちらは前席レッグスペース  足が組めますね
こちらは前席レッグスペース
足が組めますね

もっとも、「パサート」を買う人が4人でゴルフに出掛けるか?というと、そんなことはなさそう。それよりも、アウトドア用品を荷室に満載して、キャンプなどに出掛けるといったケースの方が多そうです。

そんな人にぴったりなのは、セダンよりもヴァリアントです。

「パサート ヴァリアント」の荷室  広さ、伝わるでしょうか?  (画像はフォルクスワーゲンのWebサイトから)
「パサート ヴァリアント」の荷室
広さ、伝わるでしょうか?
(画像はフォルクスワーゲンのWebサイトから)

「パサート ヴァリアント」の荷室は650~1,780リットルとアッパーミドルクラスなみ。1,780リットルというのは、一般的なユニットバスの浴槽(平均容量200リットル)約9杯分です。まったく意味の無い比較ではありますが、その大きさだけはわかっていただけるのではないでしょうか?

筆者は先代のヴァリアントを所有しており、たまに友人に貸していたのですが、彼らは皆、初めて運転席に座ったとき「リアガラスがあんなに後ろにあるの!」と驚いていました。それくらい荷室は広々しています。

クルマで旅行するとき、持って行く荷物をあまり吟味せず、必要そうなものをバンバン載せて出掛けられる。そんな気楽さがヴァリアントにはあります。

3. お買い得な価格設定
「パサート」の価格は、セダンが329万円からで、ヴァリアントが348万9,900円から。同セグメントの競合車よりもかなりお買い得感があります。

かなり頑張った価格設定だと思います
かなり頑張った価格設定だと思います

お金はクルマ本体ではなく、クルマに乗って出掛ける旅行に使いたい。競合車ではなくパサートを買って、浮いたお金でちょっと良いホテルに泊まったり、おいしい料理を食べたい。そんな人にも、パサートはぴったりです。

安くて高品質 ムダな装飾はなし  いかにも欧州なクルマです
安くて高品質 ムダな装飾はなし
いかにも欧州なクルマです

その他:前席ヘッドレスト
パサートでちょっと素敵なのは、前席ヘッドレスト。これ、ボタンを押すことで、少し前に出るのです。前に出すことで、実際に座っている人は、ヘッドレストが低くなったように感じるのだそう。背の低い女性が乗るときには、これはとっても便利な機能です。

前席ヘッドレスト 標準位置
前席ヘッドレスト 標準位置

前席ヘッドレストを前に出した状態  地味ですが、女性には嬉しい機能です
前席ヘッドレストを前に出した状態
地味ですが、女性には嬉しい機能です

■では、デメリットは?
もちろん、パサートにもデメリットはあります。それは、その上質さが伝わりにくいという点。わかる人にはわかってもらえるのですが、競合車と比べると、友だちや家族、配偶者の両親などに、輸入車と気付いてもらいにくいのです。国産車と間違えられることもしばしば。パサートの内外装は上質なものなのですが、「見た瞬間に輸入車」とわかるような装備はありません。

「輸入車買ったの?すごいね!」

そんな風にちやほやされたい人や、ちょっとだけ見栄を張りたい人には、パサートは向かないでしょう。

また、パサートの顔は理系男子っぽくもありますが、若干、草食系でもあります。例えば、このクルマで高速道路の追い越し車線を走っていても、前のクルマは道を譲ってはくれないことが多いでしょう。安全第一なクルマです。それが嫌だという人も、パサートは買わない方が良いでしょう。

■展示キャラバン実施中
フォルクスワーゲンは現在、新型「パサート」の展示キャラバンを実施中。試乗などはできませんが、実物に触ることができます。ディーラーとは違い、イベント現場に営業の方はいないので、「後で営業電話がかかってくるのでは?」と脅えることなく、思う存分眺め、触り、その理系男子なルックスを堪能できます。

ルックスを眺めるだけでなく、  乗り込んで内装を確認することもできます
ルックスを眺めるだけでなく、
乗り込んで内装を確認することもできます
 
スケジュールは次の通り。「パサート」に興味が沸いた方は、理系、文系、草食、肉食問わず、出掛けてみてはいかがでしょうか?触ると、好きになってしまうかもしれませんよ。

8月28・29日 東京都 東京ビックサイト「日経IR・投資フェア2015」
9月5・6日 広島市 パセーラふれあい広場
9月12・13日 仙台市 第25 回 定禅寺ストリートジャズフェスティバル
9月21・22日 札幌市 札幌市北3 条広場 アカプラ
9月26・27日 名古屋 エアポートウォーク名古屋
9月27日 横浜 クイーンズスクエア横浜
10月24・25日 大阪 ディアモール大阪「円形広場」

ワンコも、気に入ったみたいです
ワンコも、気に入ったみたいです