
Decennium(デセニウム)は「10年」を意味する言葉。Audiは2009年に5.2リッターV10エンジンを搭載したAudi R8 5.2 FSI quattroを発売したが、今回発表された「Audi R8 Decennium(デセニウム)」は、この5.2 FSI quattro発売から10年を記念したもの。

このV10ユニットの特徴は、最大8,700rpmまで回る高回転型エンジンであること。最高回転数の8,700rpmではピストン速度は平均26.9m/sにも達するが、これは最新のF1マシンのエンジンを凌ぐ数値となる。この速度ではピストンは反転ポイントで約2トンの荷重に相当する加速度を受ける。また、このエンジンならではの独自のサウンドも魅力の1つだ。

サウンドも魅力
ベース車両はCoupeモデルのR8 V10 performance 5.2 FSI quattro S tronic。Audiの市販モデルとして過去最高の最高出力620psを発揮するV10 5.2 Lエンジンが採用されたこのモデルに対し、数々の特別装備が搭載された。
エクステリアでは、デイトナグレーマットエフェクトのボディカラーにハイグロスブラックスタイルパッケージ(グロスブラックのフロントスポイラー、サイドシル、ディフューザー等)が組み合わされている。フロントフード上のフォーリングスのバッジもブラックとされた。アルミホイールはマットブロンズの20インチで、インテークマニホールドも同様にマットブロンズカラーとされている。

インテリアでは、Decenniumロゴがセンターコンソールやドアなどに配された。電動調整機能付きファインナッパレザーダイヤモンドスティッチングスポーツシートや、デコラティブパネルグロスカーボン、アルカンターラヘッドライニングなどが装備されている。さらに550Wのアンプと13個のスピーカーによるBang & Olufsenサウンドシステムも搭載された。

車両本体価格は3,091万円。日本国内への割り当ては10台の予定。