2025年のキャンピングカー「VisionVenture」

「VisionVenture」は“2025年のオートキャンプ”に向けてデザインされたキャンピングカー。コンパクトボディの有効活用と、新素材の採用にフォーカスしたコンセプトモデルだ。まるでクルーザーの船内のようなゴージャスなインテリアも特徴。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
階段付きのキャンピングカー「VisionVenture」

■コンパクトボディの有効活用
ベース車両はメルセデス・ベンツ・スプリンター。このコンパクトな車内に、2025年のオートキャンプに必要な多くの装備を詰め込んだ。


2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
軽量&4WDでどんな場所にでも行ける

◆バスルーム
バスルームは“オンデマンド”方式。通常は車両左側に折り畳まれており、洗面台のみが利用可能となっている。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
通常は“ハミガキモード”

トイレを利用するときにはバスルーム自体を拡張。利用者が便座に座ったときに十分な足元スペースを確保する。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
トイレ利用時の“トイレモード”

シャワーを浴びるときにはバスルームの内壁を移動させ、シャワースペースを広く、トイレスペースを狭くする仕組み。大人でもゆったりとシャワーを浴びられる広さを提供可能だ。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
内壁を移動した“シャワーモード”

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
実際のバスルーム

◆ベッドルーム
ベッドルームはルーフトップに設置されたタイプ。これもある意味、“オンデマンド”方式のベッドルームと言ってよいだろう。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
ベッドルームはルーフトップに“オンデマンド”で

ベッドルームに上がるには階段を使用する。この階段は収納を活用したもの。ここでも狭い室内を有効活用している。階段のステップにはLEDライトが装備されていて、自宅の階段のような雰囲気を醸し出してくれる。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
2階にあがる階段付き

ファーニチャーには革製の取っ手が装備されている。クルーザー同様、キャンピングカーの室内も激しく揺れることがあり、このため収納の扉などは簡単には開かないようにする必要がある。とはいえその簡単に開かない扉を開くのに、固いハンドルを取り付けると乗員が怪我をすることも。「VisionVenture」では、柔らかい革製取っ手を採用することでこれらの問題を解決している。

◆ミニオフィス
キャンプ中に急ぎの仕事が舞い込むこともあるかも?そんなときのために、「VisionVenture」にはミニオフィスが用意されている。利用するには助手席を回転させ、壁に組み込まれたデスクを展開する。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
仕事をするときには助手席を回転させ
デスクを展開する

広い空間とは言えないが、一緒に旅をしている子どもたちがダイニングテーブルでおやつを食べているときなどには、この空間は便利だ。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
「お父さんがあそこにいるときには、ちょっかいだしちゃだめだよ」

◆BBQスペース
「VisionVenture」の車内にはキッチンが装備されている。だがそれとは別に、リアには収納式のBBQスペースが設置された。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
煙が室内にこもらないのも〇

朝食などは車内のキッチンで用意し、ディナーではBBQスペースを引き出してワイルドに車外でバーベキュー。そんな使い分けが可能だ。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
雨の日には室内で調理

■新素材の採用
◆赤外線反射塗料
エクステリアにはBSFの開発した新塗料を採用。暑い夏であっても、従来よりも車内気温を4度程度低く保てる。また、キャンピングカーと言えばボディカラーは白やシルバーが多いが、新塗料であれば様々な外装色を楽しめるようになる。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
4度は大きい!

ルーフトップテントにも、断熱性に優れたハニカム構造の新素材が採用されている。

2025年のキャンピングカー「VisionVenture」
テントも高い断熱性を発揮

クルーザーがヨットと違って豪華なインテリアを持つのと同じように、「VisionVenture」もクルマとは異なりゴージャスな家具や調度品を装備している。それらはクルマの装備品をキャンプ用にカスタムしたものではなく、家用のインテリアをもとに移動中の振動などに耐えられるよう調整したものだ。「VisionVenture」が実現すれば、オートキャンプ中にも我慢する必要はなくなり、自宅にいるようにリラックスできるようになるかもしれない。それはそれで不満を感じる人もでてきそうだが、オートキャンプの裾野が広がるのは間違いないだろう。