ヒュンダイは、同社が3月に公開したコンセプトEV「Prophecy」の追加情報と画像を公開しました。
「Prophecy」の最大の特徴はそのステアリングメカニズム。ドライバーは運転席の左右に取り付けられたジョイスティックでクルマを操作します。伝統的なステアリングホイールを廃止したことで、ダッシュボードをより広く使えるようになり、またドライバーの視界を塞ぐものも減らせました。
また、ドライバーは従来よりも快適なドライビングポジションを取れるようになります。ジョイスティックでは車の機能の90%を操作できるため、例えば音楽を聴きたいときにジョイスティックから手を離す必要がありません。
腰痛もなくなるかも?
シートポジションの設定は手動に加えて、「スマート」モードが設定されました。このモードでは、ドライバーの身長や座高、体重を入力することでクルマがドライバーに合わせて最適なポジションにシートを調整します。シートだけでなく、ミラーやヘッドアップディスプレイも制御されるのだとか。
シートポジションを自動設定
クルマを運転していないときには、大画面でのエンターテインメントシステムを楽しめます。シートはリクライニングし、ダッシュボードは角度を変えてコンテンツを楽しむのに最適なポジションに。このときもステアリングホイールを排除したことがプラスに働きます。
外観は1920年代、30年代のヴィンテージカーにインスパイアされたデザイン。EVアーキテクチャの恩恵を受け、ショートオーバーハングとロングホイールベースを実現しています。リアにはスポイラーが装備され、高速走行時の安定性を高めました。プロペラ形状のホイールも、空力特性の向上に貢献します。
ヒュンダイは「Prophecy」は単なるコンセプトカーではなく、ヒュンダイが将来開発するクルマのアイディアや機能を「Prophecy(予言)」するものであると説明しています。
何年もクルマに乗っている私たちにとって、ステアリングホイールは慣れ親しんだ運転方法。でもEVではステアリングホイールがあの位置にある必要はありません。これからクルマを運転する子どもたちにとっては、もしかしたらジョイスティックの方がずっと運転しやすく、合理的なステアリングメカニズムなのかもしれませんね。