肉や魚を使わず、野菜だけでおいしく作り上げた「ベジタブル」駅弁。文化の異なるさまざまな人が楽しめるよう、導入する鉄道会社が増えつつある。千葉県のいすみ鉄道もそのひとつだ。

焼き物に見えるのはレンコンしんじょと雑穀を使った料理
焼き物に見えるのはレンコンしんじょと雑穀を使った料理

いすみ鉄道といえば、レトロな列車を線路を走る料理店へと変えた「レストラン・キハ」を運営するなど、食へのこだわりが強いところ。今回は新作駅弁として「ベジ・ミール弁当」を発売する。

沿線である千葉県・大多喜町の自然食レストラン「蔵精(くらしょう)」が手掛けており、ベジタリアン(菜食主義者)向けの中でも、VEGAN(ビーガン)と呼ばれる完全菜食主義者が楽しめる内容となっている。

肉、魚、貝、卵、乳製品(チーズ、バター、ミルク)を一切使わず、食材の野菜、根菜、豆、海藻はすべて国産。できる限り大多喜町近隣と関東周辺の自然栽培のものを使っている。調理方法も化学調味料、添加物などは避け、調味料は麹菌の自家製味噌・醤油を用いている。

精進料理の伝統がある日本ならではの献立と言える。

例えば焼き物。実はレンコンのしんじょにヒエ、アワを加えたもの。黄色い卵焼きに見えるのはかぼちゃと豆腐を使った料理だ。ほかにも塩小豆昆布、香の物、かわりごはん、菊芋や蓮根の焼き物、煮物はヒラタケ、聖護院大根、アビオスに田楽味噌。梅人参や梅大根、ブロッコリーと、すべて野菜尽くしだ。

かわりごはん
かわりごはん

卵焼き風のものはカボチャと卵を使った料理
卵焼き風のものはカボチャと卵を使った料理

この駅弁の値段は1,800円で、毎週日曜日に大多喜駅の売店で1日4個だけ取り扱いがある。11時からの販売だ。

お値段は1,800円なり
お値段は1,800円なり

ベジタブル駅弁といえば、JR 東日本も美容と健康を意識する女性のために、「リラックスのベジデリ」を販売中。メニューを見比べると、一口に菜食と言ってもそれぞれ異なる特色を出しているのがうかがえる。

こちらは JR 東日本のベジタブル駅弁、雰囲気は異なる
こちらは JR 東日本のベジタブル駅弁、雰囲気は異なる

今後、ベジタブル駅弁がどこまで広がり、どんな献立が登場するのかは関心が持たれるところ。また空港で買える空弁や高速道路のパーキングエリア(PA)・サービスエリア(SA)で買える速弁でも個性のある菜食メニューが出てくれば面白い。