「PumpTire」は、自転車を走行させることで空気を入れられる自転車用チューブ。主に自転車通勤者をターゲットとしている。

自転車を走行させると空気が入るチューブ「PumpTire」、プロトタイプ完成
自転車を走行させると空気が入るチューブ「PumpTire」、プロトタイプ完成

「PumpTire」のシステムでは、タイヤとチューブの隙間に特殊なポンプを搭載。自転車が前進する際に発生するタイヤの“蠕動運動”をエネルギーとしてこのポンプを作動させ、チューブに空気を入れる仕組みだ。空気圧は利用者の好みに設定できるという。


「PumpTire」の内部構造
「PumpTire」の内部構造

「PumpTire」の販売ターゲットは、都市部の自転車通勤者。遅刻できない会社員は、タイヤの空気抜けやそれが原因のパンクをとても嫌っている。「PumpTire」の開発元によれば、「PumpTire」を利用することで自転車通勤者はタイヤの空気抜けから解放されるだけでなく、空気圧不足によって発生する“スネークバイト”パンクのリスクも低減できるという。

自転車通勤者にとって、タイヤの空気抜けとパンクは悩みのタネ
自転車通勤者にとって、タイヤの空気抜けとパンクは悩みのタネ

「PumpTire」のもう1つの販売ターゲットは、電動アシスト自転車ユーザー。欧米では、電動アシスト自転車ユーザーの多くはクルマから乗り換えた人たち。メンテナンスを自動車整備工場任せにしていた人がほとんどだ。このような人にとっては、自分で自転車のタイヤに空気を入れるのは、恐ろしく面倒な作業。メンテナンスの手間を減らしてくれる「PumpTire」は、多少値が張っても欲しい製品だという。

ホワイ ジャパニーズピーポー!
ホワイ ジャパニーズピーポー!

開発したのは、スイスチューリッヒ在住のBenjamin Krempelさん。Krempelさんは「PumpTire」により、自転車通勤者がさらに増えることを目指している。

Krempelさんは2016年にKickstarterで「PumpTire」の市販化に向けた出資者募集のキャンペーンをスタートさせる予定。資金調達に成功した場合、2016年内の販売開始を目指すと言う。価格は一本あたり30ドルから55ドル程度になる見込み。