プレス加工でフレームを製造する自転車メーカーMokumono Cyclesが3月31日に、E-bike「Delta S」を発表しました。

プレス加工で作る自転車Mokumono「Delta」にE-bikeバージョン「Delta S」
Mokumono CyclesによるE-bike「Delta S」

Mokumono Cyclesは、自転車の製造に自動車におけるオートメーションの考え方を導入したメーカー。フレームをプレス加工して成型することで、東南アジアの職人の手による溶接を不要にし、自国内での自転車製造を可能にしました。また、フレーム製造期間の大幅な短縮も実現しています。


プレス加工で作る自転車Mokumono「Delta」にE-bikeバージョン「Delta S」
プレス加工でフレームを製造することで

プレス加工で作る自転車Mokumono「Delta」にE-bikeバージョン「Delta S」
自国での自転車製造が可能に

フレーム製造がユニークである一方、フレーム以外のパーツには、シマノやゲイツといったメーカーの汎用的なものを採用。交換用パーツの入手や自転車のメンテナンスを容易にしています。

プレス加工で作る自転車Mokumono「Delta」にE-bikeバージョン「Delta S」
シマノやゲイツといったメーカーのパーツを採用
特殊パーツを減らすことでメンテナンスを容易に

今回発表された「Delta S」は、以前から製造しているフレームをほぼそのまま流用しつつ、E-bike化した自転車。通勤利用に十分なパフォーマンスと軽さの両立をコンセプトに開発されています。

パワーユニットは出力250Wのリアハブモーター。サイズが小さく、フレームのディメンションを変更する必要がありません。バッテリーはボトムブランケットの上部に組み込まれていますが、こちらもフレームに大きな影響を与えないサイズと形状とされています。

プレス加工で作る自転車Mokumono「Delta」にE-bikeバージョン「Delta S」
パワーユニットは出力250Wのリアハブモーター

プレス加工で作る自転車Mokumono「Delta」にE-bikeバージョン「Delta S」
バッテリーはボトムブランケット上部の空きスペースに組み込み

バッテリーは250Wh容量で、フル充電すると60キロの走行が可能となっています。モーターパワーもバッテリー容量も控えめですが、そのおかげで重量は14.5kgと現時点で市場に出回っているE-bikeの中では最軽量を実現しました。

カラーバリエーションは「シルバー」「イエロー」と「ユーザー指定(+250ユーロ)」という展開。価格は2,990ユーロ(約35万円)からとなっています。

プレス加工で作る自転車Mokumono「Delta」にE-bikeバージョン「Delta S」
フレームカラー「シルバー」

日本版「Delta S」の製造と日本への出荷についてMokumono Cyclesに問い合わせているのですが、本稿執筆時点までに回答を得ることはできませんでした。いつもは親切かつ迅速に応対してくれる人たちなのですが、いまは新型コロナウイルス感染症対応などで忙しいのかもしれません。