最新テクノロジーでドライビングをもっと楽しく ― BMWのコンセプトカー「VISION M NEXT」

BMWはBMWヴェルトで開催した#NEXTGenイベントで「VISION M NEXT」を初披露しました。最新テクノロジーを自動運転ではなく、ドライビングをより楽しくするために活用したコンセプトカーです。

最新テクノロジーでドライビングをもっと楽しく ― BMWのコンセプトカー「VISION M NEXT」
BMWが公開したコンセプトカー「VISION M NEXT」

自動運転の早期実現を望み、その車内で仕事をしたり、睡眠を取ったりしたいと考えている人は多くいます。でも一方で、自分の手でハンドルを握り、クルマを自由に操る快感を手放したくはないという人も。


BMWが昨年公開した「VISION iNEXT」は、自動運転を望む人向けのコンセプトカーでした。そして今回公開した「VISION M NEXT」は、自動運転を望まず、自分の手でクルマを操りたい人に向けに開発されています。

最新テクノロジーでドライビングをもっと楽しく ― BMWのコンセプトカー「VISION M NEXT」
参考画像:BMWが昨年公開した「VISION iNEXT」

最新テクノロジーでドライビングをもっと楽しく ― BMWのコンセプトカー「VISION M NEXT」
参考画像:自動運転による、新しい生活スタイルを提案

BMWのAdrian van Hooydonk氏は「VISION iNEXT」と「VISION M NEXT」という2台のコンセプトカーを次のように説明しています。

「『Vision iNEXT』は、自動運転テクノロジーが生活をどのように変化させるかを示した。今回の『VISION M NEXT』は、最新テクノロジーが、ドライバー自身による運転体験をよりピュアでエモーショナルなものにしうることを示している」

Adrian van Hooydonk氏の説明通り、「VISION M NEXT」はテクノロジーによってドライバーからハンドルを奪うのではなく、テクノロジーでドライバーとクルマをより密接につなぐことにフォーカスしています。

ドアロックには顔認証テクノロジーが採用されました。クルマがユーザーの顔を覚え、より密接なつながりを感じさせます。ユーザーがクルマに近づくだけで「VISION M NEXT」はドアをアンロック。シザードアをオープンできます。

最新テクノロジーでドライビングをもっと楽しく ― BMWのコンセプトカー「VISION M NEXT」
顔認証でアンロック
シザードアをオープンできる

コックピットはミニマルなデザイン。情報は、ステアリングホイール内の小さな2つのディスプレイ、ステアリング前方のバイザーのようなガラス製インストルメントパネル、そしてHUDに表示されます。この3つは、ドライバーからはひとつながりに見えるのだとか。

最新テクノロジーでドライビングをもっと楽しく ― BMWのコンセプトカー「VISION M NEXT」
未来的なデザインのバイザー型インストルメントパネル

最新テクノロジーでドライビングをもっと楽しく ― BMWのコンセプトカー「VISION M NEXT」
情報がひとつながりに

一方でダッシュボードにはディスプレイなどは一切なく、ドライバーが前方から視線を切る時間を減らしてくれます。

最新テクノロジーでドライビングをもっと楽しく ― BMWのコンセプトカー「VISION M NEXT」
ドライバーが視線を動かす要素を極力排除

パワーユニットはモーターとガソリンエンジンによるプラグインハイブリッド(PHEV)。システム出力は600hp(441kW)で0-100km/h加速は3秒、最高速度は時速300km/hを達成しています。このスペックからは、「VISION M NEXT」は本格的なスポーツカーとして設計されていることがわかります。

最新テクノロジーでドライビングをもっと楽しく ― BMWのコンセプトカー「VISION M NEXT」
0-100km/h加速3秒

一方で、モーターだけで走行できる距離は100キロに設定されています。これは将来、世界中の都市部にゼロエミッションゾーンが設定された場合にも対応できる距離なのだとか。「VISION M NEXT」には、スポーツカーでありながら、通勤にも使える身近なシティコミューターとしての顔も与えられています。

「VISION M NEXT」の量産化については、BMWは明らかにしていません。

BMWのコンセプトカー「VISION M NEXT」