「Placha」は、フレームを着せ替え可能な自転車。素材にプラスチックを採用することで、安価で簡単なフレーム交換の実現を目指す。

従来は、自動車やバイク、自転車などの乗り物は、購入後にボディーカラーを変更することは困難だった。だが自動車の世界にはコペンが登場し、着せ替え可能なボディを実現している。

外板を13個の樹脂パーツの集合体と捉える「DRESS-FORMATION」により、  ダイハツ「コペン」は着せ替えが可能に
外板を13個の樹脂パーツの集合体と捉える「DRESS-FORMATION」により、
ダイハツ「コペン」は着せ替えが可能に

「Placha」は同様の概念を自転車の世界に導入するデザインコンセプト。デザイナーであるJaemin Lee氏が提案している。


「Placha」のフレームは、射出成形されたプラスチック製。プラスティックの特徴である「軽くて丈夫」「さびない」「着色が自由」「複雑な形でも大量生産が可能」などの強みが活かされている。例えば、フレームにボトルホルダーを成形するのも容易だ。


フレームは2つのパーツを組み合わせる構造。内部には肋材を配置し、強度を高めつつ軽量化を実現している。2つのパーツは、ヘッドチューブ部、シートチューブ部などの計3か所でクランプ留めされる仕組み。この仕組みにより、フレーム交換が簡単になる。例えば、ブルーのフレームで1年程度乗車し、ブルーに飽きたら別の色・別のデザインのフレームに交換、といった活用方法が可能だ。取り外されたフレームをリサイクル可能な仕組み作りも、同時に目指すという。


フレーム以外のコンポーネントは、ほとんどが標準的な自転車用パーツを採用。これにより、コスト低減と、高いカスタマイズ性を実現する。


自転車の製造は手作業の世界。フレームの溶接や塗装作業などは、職人が手作業で行っており、製造コストが高い上に、製造に時間も要す。このため、欧州などの自転車メーカーの多くは、製造拠点をアジアなどに移転させた。だが、フレームをプラスチック化すれば、製造工程を自動化できるので、自転車製造拠点を自国に呼び戻せるかもしれない。


「Placha」の実現可能性は、現時点ではかなり低めと言わざるを得ない。だが、実現すれば数種類のフレームを用意しておき、その日の気分にあったカラーの自転車で通勤する、などということもできるようになるだろう。カラフルな「Placha」が街を走るようになれば、街も少しだけ華やかになるかもしれない。