風力アシスト自転車「Jet Bike」

「Jet Bike」は、風力で自転車走行をアシストするシステム。木製コンピューターの販売などで知られるTech Ingredientsが試作し、YouTubeで公開したものです。

風力アシスト自転車「Jet Bike」
風力で自転車走行をアシストするシステム「Jet Bike」

筆者は以前、えん乗りの姉妹サイトであるインターネットコムで、プロペラ式電動アシスト自転車「Windgoe」を紹介しました。これはプロペラを回転させて強力な風を自転車の後方に吹き出し、そのパワーで自転車を前進させるアシストシステム。「自転車への取り付けが簡単」「ほとんどすべての自転車に装着できる」、そして「タイヤのトラクションによらないので路面の状態が悪い場所でもアシストできる」、といったメリットを持っています。


風力アシスト自転車「Jet Bike」
プロペラ式電動アシスト自転車「Windgoe」

でも、「Windgoe」には大きすぎるというデメリットも。プロペラ付きアシストシステムを装着すると、マルシン出前機を取り付けた自転車のようなルックスとなってしまいます。

風力アシスト自転車「Jet Bike」
おそらく、世界一巨大なアシストシステムです

「Jet Bike」は「Windgoe」のデメリットの1つを解決するアシストシステム。後部から強力な風を吹き出して走行するのは同じですが、巨大プロペラではなく、サイズ小さめのJP Hobby 90EDF2台を採用。これにより、ルックスはぐっとクールなものとなりました。

風力アシスト自転車「Jet Bike」
あくまで、「Windgoe」に比較すればクール、ということですが

“アシスト”とは書きましたが、実際のところペダルセンサーなどは付属しておりません。電源のオンオフやアシストパワーの調整は、すべてハンドルバーに取り付けられたコントロールボックスから行います。このため、「風力バイク」、と呼んだ方が良いのかもしれません。

風力アシスト自転車「Jet Bike」
操作は手元のスイッチで行います

なお、「Windgoe」は、「音がうるさい」「風が強くて、後続車が迷惑する」「曲がらない」といった欠点がありました。「Jet Bike」はこれらの欠点はそのまま引き継いでしまっています。どのくらいうるさいのか?については、Tech Ingredientsが公開した次の動画を参照してみてください。



Tech Ingredientsの素晴らしいところは、「Jet Bike」の組み上げに必要なパーツの購入先をすべて公開していること。例えばJP Hobby 90EDFはフランスTurbines RCのオンラインショップから、1個274.90ユーロ(日本への送料27.50ユーロ)で購入できます。

実用的か、いやそもそも本当に走るのか?といわれると疑問符も付く「Jet Bike」。走ったとしても公道走行は避けた方が無難そうではありますが、DIY作業は楽しそう。お子さんのいらっしゃる方は、冬休みの自由研究として、親子で挑んでみてはいかがでしょうか?

風力アシスト自転車「Jet Bike」
学校の先生がぎょっとするかもしれません