この問題を思いもよらぬ方法で解決してしまったのが、イタリア在住の Gianluca Sada さん。Sada さんは、折り畳み自転車「Sada Bike」を発明しました。

「Sada Bike」は折り畳みでありながら、普通の自転車と同等の走行性能を目指したもの。これを実現するため、普通の自転車と同じ26インチサイズのタイヤを採用しました。でも26インチサイズのタイヤでは、かさばる上に重すぎて折り畳み自転車には不向き。そこで Sada さんは、タイヤからスポークとハブを取り除いてしまいます。これにより、大幅な軽量化に成功しました。


スポークやハブを取り除いたことは軽量化に貢献しただけでなく、折り畳み手順を簡単なものにしたのだそう。「Sada Bike」を折り畳む際には、前後のタイヤを取り外すのですが、この作業が劇的に簡単になったそうです。普通の自転車であれば、タイヤを取り外す場合にはワークスタンドや工具が必要となるのですが、Sada Bike ではワンタッチで簡単に取り外しが可能。タイヤを取り外したら、フレーム部分を折り畳み、専用のバッグパックに収納します。これで、電車に持ち込んだり、車のトランクに積んで移動したり、飛行機に持ち込んだりが可能になります。



イタリアの人たちって、一緒に働くといろいろあれだったりするのですが、自転車を作らせたり、バイクを作らせたり、楽器を作らせたり、靴を作らせたり、パスタやピザを作らせたりすると、本当にかなわないなと思うことがあります。「Sada Bike」もそんなものの1つ。是非製品化して欲しい自転車です。


Sada Bike は、「2013 Eurobike ショ―」に出展されました。Sada Bike を紹介した BikeRadar.com の記者は、高速で回転するタイヤの中に頭を突っ込むという、通常の自転車ではできないパフォーマンスを見せていました。
