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そこにバッテリーを隠したか!…折り畳み電動アシスト自転車「CARBO」


「CARBO」は、折り畳み電動アシスト自転車。カナダモントリオールに本拠を置くRIDE CARBOが開発した。

折り畳み電動アシスト自転車「CARBO」

欧米では流行を通り越して、当たり前になりつつある「電動アシストに見えない」電動アシスト自転車。とはいえ折り畳みタイプではその実現は難しい。「電動アシストに見えない」電動アシスト自転車では、トップチューブかダウンチューブのどちらかにバッテリーを隠すのが普通だが、折り畳み自転車ではチューブが1本しかなく、しかも折り畳み機構のために長さが取れないためだ。

1本フレームの自転車では、バッテリーを隠す場所がそもそも少ないが

折り畳み自転車では折り畳み機構のため、さらにスペースが削られる

「CARBO」はシートピラー内部にバッテリーを隠すことで、折り畳みに特有のこの問題に対応した。このため、よくよく見ると不自然なほどシートピラーが太いことに気が付く。だが、この場所にバッテリーを設置することのメリットがあることにも、同時に気付く。

よくよく見ると、シートピラーが、とっても太い

折り畳み自転車では、シートの取り外しは日常的に行われている。そのシートピラーにバッテリーが組み込まれていることで、取り外して室内に持ち込んでの充電がより手軽になった。折り畳み電動アシスト自転車の中にはフレーム内に頑張ってバッテリーを組み込んだモデルもあるが、頑張り過ぎてバッテリーを取り外しできないものも。その場合は自転車をコンセントの近くまで移動させなければならない。シートピラーの持ち込みは、それに比べるとずっと楽だ。

シートを部屋に持ち込んで、充電できる

サドル直下には、USBコネクタを装備。このコネクタはスマートフォンなどの充電に使えるほか、リアライトを直結できる。これにより、面倒なケーブルの取りまわしをしなくても、リアライトを取り付けて夜間視認性を向上させることが可能だ。

サドル下にはUSBポートを装備

スマートフォンの充電に使えるほか

リアライトを直接挿すことも

シートピラー内にバッテリーを移動させたことで「電動アシストに見えない“折り畳み”電動アシスト自転車」の開発を実現しただけでなく、一歩進んで、バッテリーがこの場所にあるがゆえの新たなメリットを活かした設計としたRIDE CARBOには拍手を送りたい。

ちなみにモーターには、「電動アシストに見えない」電動アシスト自転車としては定番のリアハブタイプが採用されている。

おなじみのリアハブモーター

その他の特徴としては、フレームにカーボンファイバーを採用し、重さ12.9キロ(Model Xの場合)を実現したことがあげられる。RIDE CARBOはこの重量を「世界最軽量」であると主張しているが、残念ながらすでにもっと軽い製品が存在している。またこの数値は開発段階のもの。発売時には他の多くの製品のように、予定していた重さをオーバーしてしまうことも考えられる。

RIDE CARBOによる、軽さアピール

とはいえ、カーボンファイバーは日本の東レ製。強度や耐久性などには期待が持てそうだ。


折り畳むとキャリーケースのように運べるのも、「CARBO」の特徴。通勤で使う場合はオフィスビルの前で折り畳み、そこからオフィスの中まで転がして持ち込むことが可能だ。


折り畳むと、オフィスのデスク下に収納できるサイズになるという。


モデルはシングルスピードの「Model C」、7段変速機を搭載した「Model S」、そしてベルトドライブを搭載した「Model X」の3種類。RIDE CARBOは現在、クラウドファンディングサイトIndiegogoで出資者募集のキャンペーンを実施しており、ハイエンドモデルの「Model X」を1,499ドルの出資プラス送料で入手可能としている。

ベルトドライブを搭載した「Model X」

日本で公道を走行するには、若干のスペック変更が必要になる。仕様の変更や型式認定の取得も含め、日本での販売代理店が必要となるかもしれない。だが、シートピラーにバッテリーを隠すというアイディアはとても興味深く、長期の試用をしてみたいところ。どこか日本の代理店さんが手をあげてくれないだろうか?

ひゃっほーい
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